おやすみ、September

ラジオと音楽と少しだけ日々のこと

深夜ラジオの大衆化

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radikoが登場しコロナ禍になり、私がラジオを聴き始めた頃より、今はラジオというものが昔よりマイノリティ感が薄くなってる気がする。
私がラジオを聴き始めたのは7〜8年前くらいだ。あの頃と今では時代もラジオ局の編成の仕方も大きく変わった。

私が今回言いたいのは、深夜ラジオの大衆化だ。一部の深夜ラジオがマジョリティとなってる気がするのだ。
本来深夜ラジオとは、こっそりと一人布団の中で聴くものというイメージがあった。自分だけしかこの楽しい世界を知らない優越感。学校に行ってもテレビのように「昨日あの番組聴いた!?」なんて話す同級生はいない。
しかし今はSNSがある。リスナーは同じ番組が好きなフォロワーと繋がり、ラジオが始まる時間帯にTwitterという場所に集合する。ラジオを聴く時間を自分以外の人間と共有し合うことが出来る。

私が最近最も大衆化されてる深夜ラジオは「オードリーのオールナイトニッポン」だと感じてる。
私は決してオードリーのラジオを、面白くないなどと批判するつもりはない。私も3年前くらいまでは毎週聴いていた。
オードリーのラジオの魅力は、部室で同級生二人が話してるのをこちらが盗み聴きしてる雰囲気だった。このラジオで若林は「じゃない方芸人」となった部分も大きい思う。

しかし3年くらい前からだろうか。いろんな有名人がオードリーのラジオのリスナーだと公言し始めた。
例えばそれは朝井リョウやDJ松永、また佐藤栞里、髙橋ひかるなどの若くて可愛いタレントもいた。
深夜ラジオのリスナーは陰キャの男子というイメージが多い中、モデルなどもこなすお洒落な女性タレントがラジオを聴くというのは意外で、当時はそれが好感度に繋がっていたとも思う。

オードリーのリスナーのことを、通称「リトルトゥース」という。これはラジオを聴いてる人にしかわからない隠語のようなものだった。
しかし人気タレントが「私はリトルトゥースです」とメディアで発言するようになり、その言葉は一般的になってきた。個人的にリトルトゥースなんて、今や道で石を投げれば当たる確率でいるのではないか?と思っている。

またオードリーが日向坂の番組のMCをやるようになったのも、このラジオが大衆化した理由の一つだと思ってる。
今飛ぶ鳥を落とす勢いのアイドルの番組は、当然視聴率も良いのだろう。そのアイドルがオードリーと絡む。オードリーはラジオで日向坂の話をする。ラジオにゲストで呼ぶこともある。そうなれば日向坂のファンがオードリーのラジオを聴くようになるのは当然だろう。

以前オードリーのラジオをずっと昔から聴いてる子が「今、オードリーのラジオ聴いてるとか珍しくもなんともないですよ。業界の人とかは特に」言った。
私も同意見だった。昔からのラジオリスナーは、オードリーのラジオが常に単独首位を獲り続ける大人気番組だということは承知である。

これはバナナマンの「バナナムーン」にも言える。バナナマンは乃木坂の公式お兄ちゃんだ。ラジオに乃木坂のアイドルをゲストに呼んだこともあるり、そこでがっつり乃木坂リスナーを掴んだと思う。
だから「リトルトゥース」と同じように「たけし」「ドロボー」「ジャニオタ」などという言葉も隠語でなくなってる気がする。
この2つの番組はアイドルきっかけで、リスナーをさらに増やしたと思う。

またアルコ&ピースもアイドルと絡むようになった、ラジオスターだ。「沈黙の金曜日」で共演した中田花奈はアルピーきっかけでラジオが大好きになりいろんな番組を聴き、ネタ投稿もし出し採用率もかなり高いらしい。

深夜ラジオがそんな風潮になり何となく冷めてしまって、私は若林が結婚したあたりから、オードリーは聴かなくなってしまった。もちろん今でも面白いのだろう。これはただ私がアイドルに興味がなかったり天邪鬼なだけだ。

もちろんオードリーより昔からやってる深夜ラジオで、同じくらい人気のある番組もたくさんある。
伊集院光爆笑問題ナインティナイン。これらの番組とオードリーは何が違うのか。それはオードリーのリスナーの年齢層の方が圧倒的に若いと思っている。
オードリーにそういうリスナーがまったくいないとは言わないが、先程挙げた3番組のリスナーはradikoなどない頃、ラジオの実機で少しでも良い電波を苦労して拾い、眠い目を擦りながら聴き、メールではなくハガキで投稿をしていた人がまだまだ多く残ってると思う。

本当に昔からの根っからのラジオ好きは、今誰でも知ってるタレントがやってる番組を聴くことから一つ階段を登り、podcastSpotifyYouTubeのようなプラットホームでやってる「地下ラジオ」のようなものに手を伸ばしてるのではないだろうか。

とは言え菅田将暉やフワちゃんやYOASOBIなどがパーソナリティであっても、やはりラジオは古い概念として捉えてる人もいて、どれだけパーソナリティのファンでもラジオは聴かないという人もいる。

昔が良くて今が悪いとは言わないし、ラジオが広まるのは良いことだ。たくさんリスナーが増えれば聴衆率も上がり、スポンサーも増えてラジオ界の活性化に繋がるだろう。
しかし戸惑っている自分がいるのは事実だ。これは推しに人気が出て欲しいけど、武道館に行くような手の届かない存在にはなって欲しくないというような気持ちに似てるのかもしれない。
またこっそり楽しんでた秘密基地を、クラスの一軍に見つけられてしまった時のような。

もうオードリーの二人は、あの部室から出て行ってしまったのかもしれない。